植物雑記帳・目次へ

オフィスやお店で役立つ観葉植物活用事例集

現代ビジネスでは観葉植物はお飾りではありません。重要な設備であり、お仕事のパートナーです。

観葉植物はオフィスの雰囲気をマイルドなものにします

ビジネス現場における観葉植物の機能

①観葉植物はお部屋の雰囲気を和らげます
お客様の警戒心が解かれ、難しい交渉が進みます。会議での発言も活発になります。お店なら、つい覗いてみたくなります。大きな観葉植物の植栽であれば高級感も出ます。
②観葉植物は環境を改善します
観葉植物は水分を蒸散するので湿度調節に役立ちます。また微量有機有害ガスを吸収除去します。現代のオフィスでは空気の乾燥によって起こる、目の表面が乾くドライアイおよび、喉や鼻の粘膜の乾燥によるウイルス感染が深刻な問題となっています。観葉植物があると、ピリピリとした空気の触感が、しっとりとしてきます。
③観葉植物に時々目を移せば、パソコン作業の視覚疲労が軽減し、効率が上がります
これは気分的なものでなく、フリッカーテストという視覚疲労測定によって明らかになったことです。

観葉植物購入時に検討すべき事

  1. ◎設置スペース
  2. ◎明るさ
  3. ◎エアコンの位置
  4. ◎形
  5. ◎管理する人の有無
  6. ◎価格

最もないがしろにされ易いのが、設置場所の明るさ、照度です。観葉植物は光と水を生活の糧とする生物ですから、これが不十分では生きてゆけません。観葉植物の種類は人間の好みで決めるものではなく、観葉植物の光要求度を第一優先に決めるべきです。一般の方には明るさを測定する術がないので、この点を自分に都合よく解釈されがちですが、ここが観葉植物導入の成功か失敗の別れ目です。不安な場合はお問い合わせ下さい。全面ガラスのショールームなど十分な光がある場所では樹形などデザイン優先で構いませんが、そのような理想的置き場はあまりありません。

色々な観葉植物の設置実例

設置する観葉植物の一例を示していますが植物の種類はそれに限定されるものではありません。


屋外用観葉植物ゴールドクレスト

喫茶店などの外回りには耐寒性のある観葉植物ゴールドクレストが適します

飲食店の外周りを飾り、同時に通行人の視線から内部を守る設備としては観葉植物が最適です。通常の観葉植物は熱帯・亜熱帯性のもので冬の寒さに耐えませんが、針葉樹コニファー類なら全く問題ありません。特にお店であればライムの葉色が美しいゴールドクレストが適します。通行の人はゴールドクレストに目がとまり内部に視線が向かいません。一方、内部のお客様はマンウォッチングを楽しめます。現場は北向きの明るい日陰です(東京、台東)。ゴールドクレストは夏の高温に弱く南向きで後ろが壁という場合には裏側が枯れ上がることがあります。打ち水をしたり通風を改善すれば防止できますが、無理な場合は鎌倉ヒバなど別なコニファーにします。


和風を演じる観葉植物、棕櫚竹(シュロチク)

和風を演出するに不可欠な観葉植物シュロチクシュロチクは江戸時代から使われている観葉植物です。ヤシ科ですが笹のような葉が竹を連想させるので棕櫚竹と呼ばれています。葉が広い観音竹も同様の使われ方をします。寿司店、料亭、和風旅館の室内装飾には欠かせません。中国南部原産ですが寒さにはかなり強く関東以西なら暖房のない室内でも冬越しできます。耐陰性については呉服店など明るい照明があるところは問題ありませんが、光要求度がかなり大きいので、薄ぼんやりした照明しかない「夜のお店」には使えません。ヤシ類なので水を切らすと回復しません。また冬季、暖房がある環境では湿度が低い状態が続き、葉先が枯れてきます。そのような場合は霧吹きや加湿器が必要です。葉先が枯れるから弱い木だと思わず、環境悪化の注意信号を出してくれているとお考え下さい。


すっきりスリムな現代的観葉植物ユッカ

一般に病院、クリニックなど医療機関は衛生上の問題から土を持ち込むことを嫌いますが、待合室などには観葉植物のリラックス効果を期待してか積極的に設置されています。人で混み合う場所でもあり、待合室に置く観葉植物としては、葉が横に大ききく広がるものは好まれません。
ユッカは原産地のメキシコでは横に大きく葉を広げていますが、観葉植物として出回っているユッカの鉢は幹から芽吹いて日が浅いのでスリムにまとまっています。光要求度がかなり大きいので窓のそばなどに置きます。光さえ十分なら乾燥にもかなり耐える丈夫な木です。青年の木というユッカの愛称の通り、勢いのある尖った葉が生命力を感じさせます。


爽やかな印象の観葉植物パキラ

オフィスビルにある会社は同じような玄関ドアが並び個性に乏しいものです。そこで、さりげなく置かれた観葉植物が会社のイメージ作りに役立ちます。パキラは幹の天辺に葉がつき傘のような形で葉を繁らせます。足元には葉がありませんが訪問者は立っていますので、目にはすがすがしい緑が飛び込んで来ます。エントランスは照明が十分でなく、下の方は暗い場合が多いのですがパキラのような樹形の植物には何の不都合もありません。パキラは光要求度は大きいほうですが、多少光不足でも、ばさっと葉を落とすことはありません。しかし出来れば窓に近い場所か照明の真下に置きます。


丸く刈り込まれた緑が美しいスマートな観葉植物、ベンジャミン

玉状に刈り込んだトピアリー仕立てのベンジャミンは多くの人に好まれる観葉植物です。オフィスではスペースを取らず、十分な光が確保でき、定期的にカイガラムシのチェックをすれば何年でももちます。
しかし、そういう特性を知らずに形だけで決めてしまうと、落葉させたりカイガラムシの発生でベタベタにして「もう二度とベンジャミンは嫌だ」ということになります。ベンジャミンの設置場所は照明の下か、窓のそばの明るい場所でなければなりません。
照度不足では落葉します。ベンジャミンのふるさとは輝く太陽のインドです。また定期的に葉を良く観察してカイガラムシがいないかチェックし、もし見つけたらすぐ効果のある殺虫剤(ベニカXファインスプレー)を散布します。これだけでベンジャミンを長く楽しめます。


緑のボリュームが大きい観葉植物オーガスタ(ストレリチア・ニコライ)

ストレリチア・ニコライ(流通名オーガスタ)はバナナと同じバショウ科の植物で大きな幅広の葉が特徴です。オフィスビルのエントランスホールは天井も高く広い空間があるのが普通です。このような場所に中心となる大きな観葉植物があると、ビルの顔になります。天然石の壁、床材の冷たさを幾分かでも緩和してくれます。
もしスペースが許すなら、もう少し広いプランターにして、オーガスタの足元に垂れプランターの縁から垂れ下がるポトス、アイビーあるいは横広がりのアグラオネマなどの観葉植物を組み合わせ立体的に植栽すると更にボリュームが出て、緑のオアシスが出来上がります。



寒さにも心配がない屋外用観葉植物ゴールドクレスト

コンクリートや石材で作られたビルは冬が来ると寒々と感じられるものですが、それをいくらかでもやわらげてくれるのが植物です。エントランスには直接植栽するわけには行きませんので屋外用観葉植物(コニファー類)を植えたコンテナを置きます。植栽する植物として、冬には耐寒性があり、明るい印象のゴールドクレストがよく用いられます。一方、真夏には風通しの問題で枯れあがることが多いので、カポック(シェフレラ)ほかの観葉植物などに植え替えることがあります。残念ながら環境によっては一年を通して同じ植物を植えっ放しとはいかないことも事実です。



艶やかな緑葉がみずみずしい観葉植物ポトス

応接・商談コーナーは観葉植物のリラックス効果を最大限に活用していただきたい場面です。心理的問題はさておいても、商談に入る前に周囲の植物を見渡し、「緑が素晴らしいですね」「いやーうちの女の子に観葉植物マニアがいて手入れを任せているんですよ」などと会話のきっかけになることも、実際にある話です。
応接セットを区画するにはスクリーンプランターと呼ばれる、観葉植物鉢を入れる腰高のボックスを使用します。並べる観葉植物としてはヘゴ仕立てのポトス7号鉢などが適します。並べて置かれた植物の壁で不完全に仕切られた状態は密室よりも圧迫感がなく、くだけた会話が進みます。それを知ってか知らずか商談コーナーの多くはこの形態になっています。


耐陰性が大きい観葉植物ポトス

以前から観葉植物のリラックス効果を経験的に知っていた飲食店は、観葉植物を積極的に利用している業種ですが、頭の痛い問題が、明るさ不足で良好な状態を長く維持できないことです。飲食店では落ち着いた雰囲気をかもし出すため照明を抑え気味にしていますが、このような環境は植物にはきわめて迷惑です。それでも何とか役割を果たしてくれるのが今も昔も人気のポトスです。ポトスは低い照度でもかなり耐えますが、なるべくスポットライトなどのある真下に置いていただけると観葉植物としての寿命が延びます。テーブルなどに置く小形の観葉植物ならアグラオネマがより耐陰性が強くお奨めです。


再生力が大きく、長く使える観葉植物シェフレラ(カポック)

シェフレラ(カポック)は丸い葉っぱで樹形が良いので古くから使われている観葉植物ですが、光要求度が高く、明るさ不足のオフィスやお店ではごっそり葉が落ちることがあって、最近はあまり人気がありません。ところが、シェフレラ(カポック)は光さえ十分なら極めて強健で、萌芽性が強く、2年に一度植え替えをしてゆけば何年でも元気で、風格が出て立派になってゆきます。性質をよく知り、置き場を選べばお奨めの観葉植物です。自動車のショールームなどはカポックにとっては理想的な活躍場所といえます。全面ガラスの場合、冬季には夜間の放射冷却で窓のそばはかなり冷え込みますが、カポックは数℃程度なら問題なく耐え、その点でも心強い観葉植物です。



小さな鉢でも多数置くことで存在感が出る観葉植物ポトス

広い部屋にプランターボックスを並べて区画する場合、置く観葉植物は葉のボリュームがあり、ある程度揃った形状でないと、植物の整然とした美しさが出ません。
ヘゴ仕立てポトス4号、6号鉢はこのような目的に合致し、実際によく使用されています。写真は千葉県のある工場の社員食堂です。このような場所の特徴は、お昼時には照明で十分に明るくても、それ以外の時間は節電のため消灯され、それ程明るくないことです。耐陰性が大きいポトスなら、このような場所でも問題なく元気にしています。ポトスは価格的にも、お手頃ですからたくさん使って欲しい観葉植物です。


緑のボリュームが圧倒的で存在感がある観葉植物アレカヤシ

アレカヤシは草丈が高く、多数株立ちするため葉のボリュームがあります。緑豊かな観葉植物なので心理的リラックス効果が大きいことはもちろんですが、水の蒸散による加湿効果も相当なものになります。写真は駅前ビルにあるエステサロンのホールです。サービスの性質上、お客様、従業員とも薄着で、エアコンにより室温はかなり高めに設定されています。このような場所では普通、空気が乾燥し、鼻や喉が痛むことになりますが、アレカヤシのような観葉植物が十分置かれている場合には、しっとりとした空間が維持されます。

2018年08月18日
観葉植物(インテリアグリーン)のポトス
現在のページを携帯やスマートフォンで見る場合、QRコードを読み込んでください。