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ワタ(綿花)苗の作り方

ワタ(綿花)は戦前まで日本のほとんどの地方で、ありふれた農作物として栽培されていました。今は全量外国から輸入されているため、何か日本では気候が合わず栽培困難なのではないかと思われているかもしれません。しかし、合わないのは経済性で気候ではありません。素人がワタ栽培で注意すべき点があるとすれば、播種して苗の状態にする段階です。ここをうまく出来れば、日本の暑く輝く夏空のもと、すくすくと育ってくれます。
普通なら種(タネ)は畑に直播しますが、種まきの季節が日本では丁度、梅雨の季節です。ワタはどちらかといえば、やや乾燥した気候を好む植物なので種から苗までの状態では土が過湿であると腐ることがあります。このため双葉まで育つ確率は筆者の経験では30%程度です。その分たくさん種をまいておけば挽回出来るのですが、間引きの手間があります。ここで提案するのは室内で育苗用ロックウールブロックに種まきして双葉状態まで育成する方法です。発芽成功率は80%以上です。ロックウールは空隙が種の発芽のための保水、通気性の条件にぴったり合い、高温で生成しているため全く無菌で発芽材料として優れています。ここで発芽させた双葉のブロックは、そのまま畑に植えても、鉢に植え付けることもできます。とても簡単なので、趣味でやる場合は、この方法をお勧めします。
ロックウール種まきの季節は関東地方南部であれば5月下旬から6月上旬です。気温が20℃以上になる頃が適しています。

ワタの発芽から鉢上げまで

(I)ロックウールブロックの準備
ロックウールブロックの準備
サイコロ状の切れ目があるロックウールブロックシートを用意しトレイに入れ、種穴が小さい場合には割りばしなどを突っ込んで大きくしておきます。
(2)ワタの種を播種
ワタの種をブロックにまく
ここではアメリカ綿と和綿を半々にまいています。種のとんがった方を上に向けてブロックの種穴に押し込みます。上から、まんべんなく水をかけ十分給水させ、トレイの底に5mmくらい水がたまる状態にします。上に新聞紙をかけ放置します。
(3)ワタの発芽
一週間もたつと発芽します。時々新聞紙を取って観察し、若葉が種のてっぺんから覗いたら、すぐ上に掛けていた新聞紙を外し、窓際など明るい場所に移します。数日で若葉が展開します。
(4)植え付けの準備
4号鉢と鉢底に敷くネット、培養土を用意します。培養土には元肥として有機一発肥料のような緩効性肥料を混ぜておきます。この段階では、まだ種は全て発芽しているわけではありません。大体7割くらい若葉が展開したら鉢上げを始めます。
(5)発芽したブロックの分割
アメリカ綿と和綿をざっくり分けます。
(6)発芽ブロックの分離
更に小分けしてゆきます。
(7)発芽ブロックの分離
発芽したブロックを一個一個分離します。発芽していないブロックや、まだ若葉が展開していないブロックは最後にまとめてトレイに戻します。
このワタの発芽ブロックを直接畑に植えれば、定植の手間が省けますが、雨の多い年には過湿で腐ることがあります。空梅雨で雨が少なそうな年には直接畑に植え付けた方がよいでしょう。鉢に育てておけば雨の日には軒下に取り込むことが出来、観察も行き届きます。
(8)鉢に土をいれます
4号鉢の底にネットを敷き、草花培養土を入れます。鉢底から大体3~5cmくらいとりあえず入れておきます。
(9)ブロック高さの調整
発芽したブロックは、個々に高さが異なります。鉢土の高さは最終的に鉢の高さの約8割とします。ロックウールブロックを埋める深さは土の表面から2cm下くらいです。
(10)土入れ
ワタの新芽をそっと持ち、土を満たしてゆきます。
(11)苗の最終高さ調整
鉢を揺すりながら土を充填し足りなければ土を追加します。もし浅く植え過ぎたら、最初からやり直します。最後に戸外で十分に水をやります。
この苗を日当たりの良いところで育て、高さが30cmくらいになったら畑に定植したり、8号鉢以上に植え替えます。
2019年05月26日
観葉植物(インテリアグリーン)のポトス
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