観葉植物ガジュマルの奇妙な病気


ガジュマルは挿し木で発根、萌芽しやすいので観葉植物として生産しやすく古くから利用されています。 明るさと温度を確保出来ればすこぶる強健で、病気になることはほとんどありません。ところが、数年前仕入れた10号鉢のガジュマルで奇妙な病気を持つものがありました。新たに出た新芽のことごとくに茶色の斑点があり、なかなか展開せず、そのまま落ちてしまう芽もあります。このガジュマルは3鉢ロットで仕入れたのですが、当初は気付かず最初の一鉢は売ってしまいました。2鉢目でこのことに気づき、ちじれた芽だけ剪定して販売しました。3鉢目も同様でしたので、販売はやめて、ちじれて展開しない芽はすべて刈り取り、殺菌剤をまき新たな萌芽を待ったのです。ところが次に出て来た芽もすべて同じ障害を持っているのです。その冬はそのまま温室で冬越しし、翌年5月になって屋外に出し枝葉をすべて刈り取って再生を試みました。8月になるとかなりの新葉で覆われましたが、やはり新芽は同様にちじれ、展開が遅いようでした。しかし時間をかければ葉は斑点を残したまま開き、葉が大きくなるにつれ。斑点は小さくなり、ついには消失し一見健全な葉になるのです。このことから、この個体は植物体内に病原菌あるいはウィルスを持っているのではないかという疑いを抱きました。

それから2週間ほどたった8月の終わりに、黒い虫がたくさん着いているのに気付きました。害虫であるアザミウマです。これがちじれた新芽の中から出てくるのです。とにかく殺虫剤ベニカDを噴霧し暫らく様子を見ましたが、1週間ほどたってもまだ少しいるので再噴霧したところ、アザミウマの姿は完全になくなりました。この年は10月に温室に取り込み、猛暑の2010年の夏を迎えました。緑は豊かになりましたが新芽はやはり、ちじれたままです。最終的にこれが、このガジュマルの個性だということを受け入れました。
この障害は病気なのか、ガジュマルの変種なのか

斑点のある新芽がちじれて展開しずらいということを除けば、このガジュマルは普通のものと変わりません。ただ光が弱い環境では新芽が展開せずに落ちてしまう割合が多く徐々に弱ってくることは予想されます。商品として考えれば、ちじれた新芽が気持ち悪いということで、商品価値はほとんどないということになるでしょう。こうなった原因は何でしょうか?可能性としては
- アザミウマに媒介されたウィルスによる障害
- 変異を起こさせる、かつて散布された薬剤による遺伝子変異
これ以上の追及は出来ませんので、ここで本項終わりです。





